2月28日、三重県総合文化センターにて開催された
「AI(人工知能)活用セミナー」(主催:NPO法人三重県生涯スポーツ協会 共催:株式会社エスト・三幸株式会社)にパネラーとして参加させていただきました。
第一部は、サイバーブレイン株式会社の谷一徳社長の基調講演。
▲サイバーブレイン株式会社 代表取締役・谷一徳氏
講演の中で、谷社長が
AIを活用するにあたって、「AIは何でもできる魔法の杖」という考えは失敗のもと
とおっしゃってみえましたが、
まさにそんなふうに思っていた私・・・。
それゆえに、一体何からはじめればいいのかちんぷんかんぷんであったのが
谷社長のわかりやすい説明で、AIに対する理解が深まりました。
まず、AIには「強いAI」と「弱いAI」があるとのこと。
「強いAI」は、自らが考え創りだすAI。映画「ターミネーター」をイメージすると理解しやすいですね。
「弱いAI」は、人間が学ばせるAIで、既に存在している自動運転や囲碁などはこれにあたります。
「強いAI」は、今現在、まだ開発されておらず、2030年頃に出現するのでは・・・と言われています。
また、企業活動にAIを導入するにあたっては
ビジネスとAIをつなげる「AIジェネラリスト」と
AIのプログラムを行う「AI技術者」が人材として必要だそうです。
谷社長曰く
できればAI技術者は社内にいるほうがいい・・・
とのことでしたが、
AI技術と一口で言っても
ディープラーニング、映像解析、画像解析、言語解析などさまざまな専門分野にわかれるようで、
自社に人材を置くのも簡単ではなさそうです。
とはいうものの、AIは「作って終わり」ではなく、学ばせていくことが重要なので、
AI技術者を社内に置くべき・・・という考えはそのとおりだと思います。
最後に、おっしゃってみえたのは、
「AI活用を検討するにあたっては、AIありきで考えないこと」
AI活用が目的ではなく、課題解決が目的であることを意識して
まずは、自社の課題を洗い出し
その解決方法として何がふさわしいかを検討すべき・・・とのことでした。
そして、第二部は
スポーツとデザイン分野でのAI活用を考えるパネルディスカッション。
▲NPO法人三重県生涯スポーツ協会 理事長・竹田昌平氏
スポーツ分野では、
AIによる運動メニューの提供やフォーム指導、
名監督の思考再現や信販の精度向上などの可能性を
デザイン分野では
商業デザインに必要なマーケティングやデザイナー育成に
AIが活用できないか・・・
といった内容をディスカッションしました。
今後、さまざまな分野でAI活用がすすむものと思われます。
現状は、具体的な取り組みが見えないとしても
AIに対するアンテナをしっかりと立てて、
今後の企業活動に活かす方法を探っていく必要性を感じたセミナーでした。
三重ふるさと新聞さんに掲載されました!
(写真提供 成井 美則様)